衛星放送協会

衛星放送協会は、協会会員社が提供する
有料・多チャンネル放送の啓蒙、普及発展を推進する団体です。

活動報告

衛星放送協会主催 第9回 人材育成セミナー

2015.12.24

第9回の人材育成セミナーは、『有料多チャンネル放送業界の女性の活躍とワークライフバランス』をテーマとし開催されました。

現在我が国は、今後、直面する少子高齢化社会を迎えるにあたり、官民一体となった女性活躍の推進が急務とされています。有料多チャンネル放送業界についても例外ではありません。とくに、女性の活躍はワークライフバランスと密接な関係にあり、それらへの理解は男女問わずに求められる社会の常識となりつつあります。

牛尾 奈緒美 氏

牛尾 奈緒美 氏

第一部では、明治大学 情報コミュニケーション学部教授 牛尾奈緒美氏をお招きし、「ダイバーシティが人と組織を元気にする: 女性の活躍推進の意義」と題して講演して頂きました。諸外国の積極的な女性活用の状況、それに比して若干の遅れをとっている我が国が、2020年に指導的な地位に女性が占める割合を30%になるように目標を定めていることや、平成28年4月より女性活躍推進法が施行されることなど、現在、女性の活躍を積極的に推し進めている社会情勢にあることが説明されました。また、企業にとって女性の活用がどのようにプラスに貢献するか、さらに、女性が活躍するうえでの意識改革について、ご自身がアナウンサーから主婦、その後、MBAを取得し大学の教授へと転身した体験を踏まえて講演されました。

山田 夏子氏

山田 夏子氏

第二部では、株式会社しごと総合研究所 代表取締役 山田 夏子氏にファシリテーターとなって頂き、第一部の講演で学んだことを深めることを目的に「有料多チャンネル放送業界における女性活躍とワークライフバランス」について、ワールドワークという手法を使ってグループワークを行いました。年齢、性別、業務、役職等様々な参加者がそれぞれ女性や男性の立場、また家族や社会の立場になって意見交換をし、テーマについて互いの立場を理解し多様性を体感することを主眼に活発なディスカッションが行われました。

 

グループワーク

グループワーク

第三部では、第一部の牛尾先生の講演の内容を山田氏がイラストと文字でまとめたファシリテーショングラフィック及びグループワークで各自の意見を掲載した資料を参考にし、参加者同士が意見交換を行い、懇親を深めました。

参加者は、講演とグループワーク、懇親会を通し「女性の活躍」というテーマについて、新た視点と理解を得られたようで、有意義なセミナーとなりました。

講師 第一部
明治大学情報コミュニケーション学部教授
/同学部「ジェンダー・センター」副センター長 牛尾 奈緒美 氏
第二部
株式会社しごと総合研究所 代表取締役
/一般財団法人 ベビー&バースフレンドリー財団 アドバイザリー
システムコーチ/クリエイティブファシリテーター 山田 夏子 氏
開催日 平成27年12月10日(木)15:30~20:00
会場 明治記念館 丹頂の間
参加社数 20社 44名

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第18回 倫理委員会・CAB-J共催セミナー

2015.12.01

土田 真人様

土田 真人様

牛島 彰様

牛島 彰様

今回で第18回となる倫理委員会・CAB-J共催セミナーは、講師に、公正取引委員会事務総局 経済取引局取引部企業取引課 課長補佐 牛島 彰様、同土田 真人様を迎え、「独占禁止法上の優越的地位の濫用規制及び下請法」という演題で開催されました。また、11月は「下請取引適正化推進月間」であり、当協会における当該期間中の取り組みの一環として行われました。

前半は牛島様より、コンテンツ取引と下請法について、対象範囲や情報成果物作成委託に該当する取引例、親事業者の義務などについて説明をいただき、後半は土田様より、今年7月に公表された「テレビ番組制作の取引に関する実態調査報告書」に基づいて、取引依存度や優越的地位の濫用規制上、問題と成り得る行為を行ったあるいは受けたなどの状況を、具体的な数値と共に説明いただきました。

衛星放送事業者9名が優越的地位の濫用規制上、問題と成り得る行為を行ったなどの報告もあったことから会員社も注目しており、当日は多数の参加をいただき、関心の高さがうかがえました。

講師 公正取引委員会 経済取引局取引部企業取引課 課長補佐 牛島 彰氏
公正取引委員会 経済取引局取引部企業取引課 課長補佐 土田 真人氏
開催日 平成27年11月19日(木)14:00~15:30
会場 衛星放送協会会議室
参加社数 24社 44名

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著作権委員会セミナー

2015.11.30

平成27年度の著作権委員会主催のセミナーは、「著作権基礎講座2015」と題し、放送実務を行う上で必要な著作権の基礎知識と、各ジャンルで疑問になる写り込みや音楽素材の利用といった諸問題の対処法や考え方について、著作権委員が講師、アドバイザーとなって解説する形で、11月17日と25日の2日間に分けて開催されました。両日ともに、多くの会員社より編成、制作、営業、管理といった様々な部門の担当者が参加され、同テーマへの関心の高さがうかがわれました。

セミナーは2部構成で行われ、前半の【基礎編】は、著作権委員が講師となり「著作権、著作隣接権の定義」、「著作権管理事業者、権利系の交渉の窓口となる事業者と役割」など基礎的なテーマを取り上げて解説。後半の【実践編】は、番組制作業務上、頭を悩ませることも少なくない諸問題(写り込み、音楽や素材の改変利用、商標・意匠等の使用、一般人の肖像の扱い)の捉え方や対処法を、総合、スポーツ、ドラマ、アニメ、音楽、ショッピングの各ジャンルを代表した各委員がアドバイザーとなり、Q&A方式で解説しました。
また、セミナーを進める中で、業務上で疑問を感じていたという受講者からの質問に対し、担当ジャンルの委員から解釈のアドバイスが披露される等、実務に直結する有意義な内容となりました。

筒井副委員長

筒井副委員長

 
川喜田副委員長

川喜田副委員長

セミナー後のアンケートでも、「著作権の基礎が分かりやすくまとまっていた」「様々なケースを紹介され分かりやすく興味が持てた」とのご意見を多く頂くことが出来ました。

開催日 平成27年11月17日(火)/25日(木)
会場 衛星放送協会
参加社数 50社 88名

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多チャンネル放送研究所 2015年度第3回シンポジウム

2015.11.30

多チャンネル放送研究所では、第3回目となるシンポジウムを11月9日(月)に開催した。

鈴木 信也 様

鈴木 信也 様

前半の基調講演は、総務省衛星・地域放送課長鈴木信也様より、「4K・8Kの推進について」と題して、7月30日に公表された「4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合 第二次中間報告」の概要、また国内外での取り組みや状況等について具体的にご説明いただいた。

後半は、多チャンネル放送研究所音好宏所長(上智大学文学部教授)にモデレーターを務めていただき、3名のパネリストをお招きし、「放送の高度化における次世代コンテンツについて~多チャンネル放送業界とOTT事業者の取り組み~」をテーマに、パネルディスカッションを開催した。

音 好宏 所長

音 好宏 所長

各社の4Kサービス、コンテンツ制作等の取り組み事例や課題等をご紹介いただいた後、4Kによる多チャンネル放送の活性化、動画配信普及による多チャンネル放送業界への影響、4Kコンテンツの開発、制作、流通等、様々な視点から活発な意見交換をしていただいた。

【基調講演】
鈴木 信也 様 総務省 情報流通行政局 衛星・地域放送課長
テーマ「4K・8Kの推進について ~4K・8Kロードマップの第2次中間報告に基づく最新の進捗状況~」

【パネルディスカッション】
テーマ「放送の高度化における次世代コンテンツについて ~多チャンネル放送業界とOTT事業者の取り組み~」
<パネリスト>
ジュリアン・ライハン 様 NETFLIX コンテンツ・ディレクター
古屋 金哉 様 スカパーJSAT株式会社 執行役員 有料多チャンネル事業部門 カスタマー事業本部長
関 浩 様 株式会社ジェイ・スポーツ 経営戦略部担当部長
<モデレーター>
音 好宏 多チャンネル放送研究所 所長(上智大学文学部教授)

■各社の取組み等紹介
(株)ジェイ・スポーツ
経営戦略部担当部長 関 浩 様
関 浩 様

関 浩 様

【4K/8Kへの取り組み】
2013年12月より、ラグビー等を制作をしている。
4Kならではの高精細で、なめらかな映像により、スタジアムの興奮が伝わる。
SDからHDの際とは違い、4Kによりスポーツの見せ方まで進化させる。
現場でモニター(圧縮していない状態で)視聴した場合の4K映像はとにかく綺麗。
シネマレンズを装着したカメラの映像は、芝目まで見える位、高精細。
スーパースローも滑らかで高品位。

【課題】
技術的な制限がまだある。例えばワイヤレス伝送ができない。
解像力が高い為、観客等の映り込みへの配慮は必要で、場合によっては後処理も行う。
放送事業者が自ら4K放送をするには検討材料が不足している。
4K放送は“2Kからの移行”では無く、追加サービスであり、コスト等判断が難しい。


スカパーJSAT(株)
執行役員 有料多チャンネル事業部門 カスタマー事業本部長 古屋 金哉 様
古屋 金哉 様

古屋 金哉 様

【スカパーの4K放送への取り組み】
4K放送のサービスを開始し8ヶ月となる。
現在の視聴可能者は約6,000件規模まできている。
チューナー内蔵テレビ、専用チューナー等も本格的に販売されはじめている。

4Kコンテンツは、約170本制作してきた。その内40本はライブで、スポーツ(プロ 野球、Jリーグ)、音楽ライブを制作。花鳥風月ではない作品に積極的に取り組んでいる。
視聴者数はまだ少ないが目玉コンテンツは4Kで撮って、4K、2Kで放送している。
過去の作品をフィルムから4Kリマスターする事も取り組んでいる。

新たにHDR(HighDynamicRange)にも取り組んでいる。HDRにより、太陽光による明るい部分と、室内の暗い部分まで同時に表現できる。
4KやHDRはプラットフォームとして重要な取り組みと考えている。


NETFLIX
コンテンツ・ディレクター ジュリアン・ライハン 様
ジュリアン・ライハン 様

ジュリアン・ライハン 様

【NETFLIXの取り組み】
米国で1997年DVDレンタルを開始し、その後動画配信を開始。
世界60か国6,900万人以上のSVOD会員がいる。
日本では今年9月1日にサービス開始。2016年末には世界200か国にて展開する予定。

配信コンテンツは、ドラマ・映画・ドキュメンタリー・キッズ・バラエティ。いわゆる脚本のあるものに対応している。
一方、スポーツ・ニュースは非対応。

日本でのコンテンツ戦略は、アーカイブ権のライセンス、また新規コンテンツ制作。
そして日本から全世界へ展開させる。

オリジナル制作は映画、ドラマ、ドキュメンタリーに取り組んでいる。
日本オリジナルはフジテレビ、吉本興行、ポリゴン・ピクチュアズなどと共同で制作している。

NETFLIXのコンテンツは「Ground- breaking storytelling」=画期的なコンテンツ。
無料放送ではできないエッジの効いた作品、また尺等も気にしない。それを全世界展開する。
オリジナルはすべて4KまたはHDRで制作したいと考えている。ただしピクセルの数(=解像度)にこだわるのではなく、ピクセルの質(=質感・リアル感)にこだわる。
2013年の「ハウス・オブ・カード」から2年経ち、現在約50本以上の作品を制作し、それを倍にする。
4K・HDR等を大規模に配信するのは技術的課題になっており、最新技術に積極的に取り組んでいく。


■パネルディスカッション ※まとめ
4K普及について

・テクノロジーの進化は後戻りしない。また良いモノを見ると人間の感覚として後戻りはできない。

・4Kの収益性はまだ伴ってないが、メーカー側は4Kテレビを出していく。積極的に4Kに取り組むことで内蔵チューナー等ハードも充実してくる。

・4K、2K等、総合的に取り組むことで選択肢が広がる。その流れの中で、無料放送よりも有料放送の方が良いと思われるようにしていく。

・放送が先かコンテンツが先かという話はあるが、コンテンツを作ってアーカイブしていく事は放送事業者にとって重要と認識。ロングレンジで考えると、4Kは普及していく。4Kは今はコンセプトカーのような状態だが、多様な放送事業者が積極的に制作し、人目に多く触れることが普及促進に重要。

・4Kはスタンダードになると考えているが、まずはコンテンツ=ストーリー重視で、4Kか2Kか、の意識はその次。作品のストーリーが画期的かどうか。日本だけでなく、全世界へ向いているかどうかが重要。

・国際展開を視野に、国内のテレビ局と共同制作し、日本のコンテンツを全世界で見てもらい、相互にWIN-WINとなるよう積極的に取り組んでいる。

動画配信事業の活発化と多チャンネル放送事業への影響について

・有料でコンテンツを見ようとすることは良いことだと考えている。無料の(広告モデルの)地上波とは違う見方が浸透すると良い。

・見逃し視聴、いつでも・どこでも視聴、は当たり前になる。スマホが普及すれば、そのニーズは大きい。色々な事情、議論等はあるが、有料でコンテンツを見る環境が定着することで業界は発展すると考えられる。

・どこでも好きな時に見られるようにすることで、コンテンツの視聴性を低下させないこと、視聴機会を閉ざさないことが重要。

・動画配信事業者から見ると、有料多chプレイヤーとは共存共栄できると考えている。動画配信事業者は、オンデマンド世代・20代30代・テクノロジー好き・スマホ利用の多い人にアプローチできるので、そこで体験してもらうことで、全体のコンテンツ市場の活性化につながると考えられる。
また、ウインドウの考え方と、企画内容の質が折り合えば、配信事業者と多チャンネル放送事業者が共同でコンテンツの開発、制作をすることは可能。過去のアーカイブ作品の調達をすることで、放送事業者にとっても新しい収入源となる。

・例えば、アニメは全世界で通用すると思う。一方、仮説として、日本の実写映画・ドラマが欧米では通用しないという考えもあるが、そのような仮説にチャレンジしたい。全世界で視聴できる環境が出来ていくので、日本のコンテンツはチャレンジできる。

テクノロジーの変化と多チャンネル放送事業者が踏まえるべき点

・コンテンツ市場の変化がある。4K・HDRが増えていき、全体として高画質化に動いている。一般家庭への普及には少し時間がかかると思われるが、コンテンツの中身は大事、意識して取り組む事で、質も上がっていく。

・4Kは近未来のフラッグシップになる。ネット配信が活性化しているのは、スマホ・タブレットの爆発的に普及したデバイスにコンテンツ供給側があわせにいっている形。
今後さらに新たな形のデバイスが出るであろうが、そこにコンテンツ側が合わせに行くことでの広がりは続くと思われる。一方で放送の側は、4K・8Kの規格を今作っているところであるが、先端的なものを進めていくこと、その両方で伸びていくと考えられる。

・受像機の考え方は重要。配信事業者からみた、デバイス対応の考え方でいうと、利用傾向はPCから始まる人が多く、そのあとスマホ・タブレット、そしてネット対応TVまで移行するトレンドがある。基本的にはどんなデバイスにも対応する考え方で展開していく。

・デバイスとコンテンツ・ジャンルがリンクするのではないか。専門多チャンネルのジャンルによって、タブレットに向いているチャンネル、大きなモニターに向いているチャンネル等あると思われる。

・例えば10代~20代の学生では、スマホはコミュケーションツールがメインであって、視聴ツールとしてはサブのようである。動画配信事業者が参入してきたことで、視聴者との向き合い方がクリアに見えてきたのではないかと思う。

・デバイスによって視聴者の特徴や視聴コンテンツの特徴は異なってくると思うが、コンテンツの編成にはあまり意識していない。
ネット配信事業者として全てのターゲット客層に見たいと思わせる適切なコンテンツを揃える事を考えている。スタートのタイミングでは、ターゲットはオンデマンド世代向けのコンテンツからと考えてはいるが、そこから広げていく。
いずれにしても、どんな時でも好きな時に見られるようにすることが重要。

日本の多チャンネル放送の活性化、コンテンツ制作の活性化に向けて

・若年層は、コンテンツを「TVで見るもの」から「スマホで見るもの」となる傾向にあり、TV視聴時間が減っていく。動画配信によって若年層もコンテンツを見る視聴常習性をつくる事が活性化につながるのではないかと考えられる。一方、先端部分の4K・8K技術でコンテンツを作って、いつでも提供できる環境を整える。
この高品質・高機能の縦軸と普及市場に合わせた拡大の横軸の両方が活性化のキーである。

・日本のマーケットは、コンテンツ・ネットインフラ・家電メーカー含め重要。 配信事業サービスを開始してまだわずかだが、多チャンネル放送事業者とは共存共栄の形で、映像コンテンツを盛り上げていきたいと考えている。

・高画質化の最大のポイントは、TVが大きくなっていること。ただ見られれば良いという状況でなく、今後の展開として高画質化への意識は、継続視聴のために重要。
また、「いつでもどこでも視聴」を実現するため、放送と一体で権利をとって頂き「見逃し視聴」を意識した編成をお願いしたい。
様々なプラットフォームができ、動画配信は盛り上がっているが、放送は、リニア=編成にコンテンツとの出会いや発見がある。様々なジャンルを編成の妙で見せることで、新しいヒット商品が生まれる。
チャンネル=編成であり、今まで以上に編成に力を入れることで、視聴者をしっかり捉えられる。

開催日 平成27年11月9日(月)
会場 アイビーホール(青山)
参加社数 147名

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一般社団法人 衛星放送協会 社会貢献活動「第2回 スポーツGOMI拾い大会 on Halloween」を2015年10月31日に実施

2015.11.06

一般社団法人 衛星放送協会(東京都港区 会長:和崎信哉)は、社会貢献活動の一環として、一般社団法人日本スポーツGOMI拾い連盟が全国展開している「スポーツGOMI拾い」の枠組みを利用し、2015年10月31日に「第2回 スポーツGOMI拾い大会 on Halloween」を実施、会員各社が参加いたしました。

「スポーツGOMI拾い」は、ゴミ拾いにスポーツ感覚を取り入れ、チーム別に収集量を競い合うもので、街を綺麗にすると同時に、活動を通じ会員間の親睦を深めるというものです。

2013年度までは社会貢献活動としてメッセージCMを制作し、会員各社のチャンネルにてオンエアを実施しておりましたが、オンエアに限定せず、会員社自ら社会貢献に参加する施策として昨年よりこのスポーツGOMI拾い大会を実施、第2回目となる今年は17チーム(会員社21社参加)が青山周辺を清掃し、ゴミの収集量を競い合いました。

当日は朝早くから100余名の参加者・関係者が青山に集結、ハロウィン当日ということでたくさんの方が仮装しての参加となりました。
開会式では参加者を代表してスカパーJSAT株式会社 御子柴文武さん、松竹ブロードキャスティング株式会社 常包久美さんによる選手宣誓が行われると、「ゴミ拾いはスポーツだ!」という参加者が一致団結した力強い掛け声により競技がスタート。
青山まつりで賑わう中で60分間の競技が行われ、全チーム合計では昨年度赤坂で実施した際の85.8kgを上回る121.5kgもの“GOMI”を収集することができました。

 
 

中でも「チーム J SPORTS」(全5名)は12kgのゴミを収集し、見事優勝いたしました。今大会では上位チームだけでなく仮装の個人賞、団体賞も用意され、大いに盛り上がりました。

「スポーツGOMI拾い」は拾った“GOMI”の種類によってポイントが異なり、総重量でなくポイントで順位が決定します。重量では優勝チームを上回りながら惜しくもポイントで優勝を逃したチームもいたため、次回リベンジ狙い、重量とポイントを比較しながら結果分析している姿も見受けられました。

今後も、当協会といたしましては、社会貢献となる活動を積極的に展開致します。

開催日時 平成27年10月31日(土)
会場 東京・青山
参加社数 21社 96名

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青少年健全育成活動 ~テレビ番組の制作現場を探検しよう!~

2015.09.03

倫理委員会では、衛星放送協会が目指す青少年健全育成活動の一環として、小学生を対象に「番組制作現場体験会」を開催致しました。

4回目にして初の地方開催となる今回は、本企画にご賛同いただいた正会員社(株)ジェイ・スポーツご協力のもと、京セラドーム大阪にて、J SPORTSで放送されるプロ野球公式戦「オリックス・バファローズvs東北楽天ゴールデンイーグルス」生中継現場の見学を通して、子どもたちに番組制作現場を体験してもらうこととし、一般からの公募で選ばれた小学生5名が参加致しました。

当日は、衛星放送協会から挨拶と体験会の趣旨や衛星多チャンネル放送についての説明に続き、ドームのグラウンドレベルに出てバファローズの練習見学を行いました。めったに入ることができないベンチの中や、すぐそばで打撃練習をする選手のバットが鳴らす快音に早速興奮しながらも、子どもたちはグラウンド脇の中継カメラに触れ、放送の仕組みについて熱心に説明を受けていました。その後は実況席でアナウンサーと解説者によるリハーサルや、球場内にたくさんあるカメラが映す映像が見られる中継車の車内を見学し、スポーツ中継ならではの放送設備について楽しく学ぶことができました。

 

また、練習を終えたばかりのバファローズ近藤投手と東名投手によるサイン会が開かれるなど、盛りだくさんの内容となり、子どもたちはもちろん、同伴した保護者も満足した様子で、イベント終了後は参加者全員がJ SPORTSで生中継される試合をスタンドから観戦しました。

 

倫理委員会では、この貴重な体験を通じ、青少年が将来に向け大きな夢を持ち、職業人となる自覚を高めてもらうことができればと考えています。

今後も定期的に青少年育成活動を行ってまいりますので、会員各社のご協力をお願い致します。

開催日時 平成27年8月25日(火) 15:00~17:00
場所 京セラドーム大阪(大阪 千代崎)
内容 J SPORTS プロ野球公式戦「オリックスvs東北楽天」中継施設見学
参加者 小学生5名(保護者同伴)

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第5回 衛星放送協会オリジナル番組アワード授賞式開催

2015.07.27

「第5回 衛星放送協会オリジナル番組アワード」の授賞式が、7月22日(木)に千代田放送会館で開催されました。当日は、協会関係者37社144名、報道関係者33媒体54名と沢山の方にご来場いただき、満員の会場の中で行われました。

式の冒頭には、ご来賓の総務省情報流通行政局長 安藤友裕様からご挨拶をいただいたほか、特別協賛社からは、スカパーJSAT株式会社 取締役執行役員専務 小牧次郎様、株式会社ジュピターテレコム 取締役副社長執行役員 御子神大介様。協賛社からは株式会社アサツー ディ・ケイ 執行役員メディア統括 阿部正敏様、株式会社KADOKAWA マガジンブランド局テレビジョンブランド事業・TVカスタム部部長 柴山剛様をお迎えしました。

例年に倣い、編成企画賞では最優秀賞、奨励賞を発表。オリジナル番組賞では全7部門それぞれの最優秀作品を発表したほか、第5回という節目の今回は、昨年度、テニス中継によって、有料・多チャンネル放送に注目を集め、業界に顕著な功績があった2社を特別賞として表彰。併せて、最優秀賞の中からさらに1作品を選出する大賞を創設し、株式会社アニマックスブロードキャスト・ジャパン「TMSアニメ50年のDNA」が初の大賞として選出されました。吉岡審査委員長から「知られていない舞台裏をアニメに造詣の深い制作者が探り上げた、まさに衛星放送ならでは」との評価を頂いたほか、他の表彰でも審査委員の先生方、受賞者の皆様から番組への熱い思いが寄せられました。
※主な受賞作品はこちらをご覧下さい。

授賞式の司会にはフリーアナウンサーの高島彩さんを起用。受賞作品に出演されている中村梅雀様や、萩本欽一様がサプライズゲストとして登場したほか、特別賞の発表時には錦織圭選手や松岡修造様のコメント映像が紹介され、授賞式は例年にも増して盛り上がりを見せ、盛会のうちに終了しました。

授賞式の模様は、地上波の情報番組、新聞、WEB、業界誌等の各種媒体で多くの露出があり、周囲の皆様から協会に寄せられる声も大変好評でした。今回も本アワードの趣旨である「オリジナル番組の認知度向上」、会員皆様のオリジナル番組制作の意欲を喚起することに貢献することができたのではと感じています。

開催日時 平成27年7月22日(水) 14:00~17:00
会場 千代田放送会館(千代田区紀尾井町)
来場者数 約200名

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一般社団法人衛星放送協会 6月記者会見

2015.06.22

2015年6月15日(月)、経団連会館において記者会見を開催致しました。

会長挨拶 和崎会長
和崎会長

和崎会長

日頃から衛星放送協会の活動に対して、ご理解とお力添えを賜り御礼申し上げます。

近年、有料・多チャンネル放送を取り巻く環境を見ると、国民のライフスタイルの変化に合わせ、新しい視聴デバイス、視聴形態、インターネット系サービスが次々と生まれ多様化している現状があります。

私が会長に就任して5年が経ち、振り返ってみますと、2011年7月に地デジ化、2012年3月末をもって東北3県のアナログ放送終了、2011年から2013年のBS放送及びCS110度の再編成、また、昨年5月末に124/128度CS放送のMPEG方式が終了し、今年3月末には「地デジ難視聴対策衛星放送」いわゆる「セーフティネット」が終了しました。そして、ケーブルテレビのデジアナ変換サービスも終了するなど、「放送の完全デジタル化」という大きな事業が完遂した5年になりました。

来年に予定されるBSの4K8K試験放送から2018年の実用放送に向けて、この夏には今後の道筋が明らかになり、次世代放送サービスはそこから具体的に前進していくことになります。

次に2014年度の有料多チャンネル放送の契約数をご報告します。

今年3月末で1,350万件となりました。昨年度は1,360万件でしたので、10万件の減少になります。減少の要因は、124/128度CS放送のスカパープレミアムサービスのアナログ放送の終了の影響と考えていますが、10万件の微減に止まったというのが正直な感想です。

有料・多チャンネル放送市場はこれから2020年の東京オリンピック、パラリンピックの開催が大きなステップとなって、更に伸びていくものと予想しており、その成長に向けては10年、15年先の長期的な視点で価値を高めていかなければならないと考えております。

その鍵を握るのは、なんといっても各チャンネルの専門性を生かしたオリジナルコンテンツの開発推進です。衛星放送協会では会員各社のオリジナル番組と専門性を持った編成内容を、より多くの方に知っていただくことを目的に2011年から「オリジナル番組アワード」を創設し、今年で5回目を迎えます。今回は応募作品数が前回を上回り、第1回目に次ぐ応募数を記録し、制作現場、各チャンネル事業者のオリジナル番組制作に対する意気込みを感じています。

衛星放送協会では、重点課題のひとつに、110度CS放送のHD高画質化が挙げられます。現在の110度CS放送は、54番組中まだ30番組以上がSD標準画質で放送サービスを行っており、今後HD高画質化に向けた取り組みは、有料・多チャンネル放送業界の成長にとっても喫緊の課題と考えております。

また、インターネット上による著作権侵害対策について、この1月よりトライアルを実施致しました。今年も著作権侵害については取り組みを強化して参ります。

今後も、有料・多チャンネル放送の成長と放送文化の発展に向けて、その一翼を担うよう活動して参りますので、ご支援の程、どうぞ宜しくお願いいたします。

オリジナル番組アワード審査委員長 吉岡 忍氏からのご挨拶
吉岡 忍審査委員長

吉岡 忍審査委員長

オリジナル番組アワードは今年5回目を迎えます。今回の応募総数は、オリジナル番組賞102作品、編成企画賞23企画の計125件にのぼり、昨年の114件を上回りました。


オリジナル番組アワードは自由なテーマ設定、CMに左右されない自由な編成と斬新な映像が特徴的です。今回5回目の開催にあたり、各部門の最優秀賞を選ぶだけでなく、オリジナル番組賞7部門の最優秀賞作品の中から1作品に「大賞」を授与いたします。最終審査の結果は7月22日の授賞式で発表いたしますのでぜひ期待していただきたいと思います。

インターネット上の著作権侵害対策の報告 井川副会長

衛星放送協会はスカパーJSAT株式会社様と共同でインターネット上の著作権侵害対策を7月1日より開始いたします。

2015年1月15日から3月14日までの2か月間、スカパーJSAT株式会社様、一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟様の協力を受け、会員社24社26チャンネルが参加してインターネット上の著作権侵害対策のトライアルを実施し、今般アルビクス株式会社のASPサービス「とりし丸」を契約し、その機能を衛星放送協会正会員及びスカパーをプラットフォームとする全BS・CS放送事業者に無償提供いたします。

トライアルではアルビクス株式会社のシステムとイー・ガーディアン株式会社のシステムを利用し、期間中に合計で6,833件の動画コンテンツを削除いたしました。また、参加社にアンケート調査を行った結果、約80%を超える参加社が違法アップロードに対し、今後も何らかの対策が必要と認識していることがわかりました。番組がインターネット上に違法にアップロードされ、流通することで加入契約や視聴者数が減少することは有料・多チャンネル放送事業の根幹に関わることであり、恒常的に対策をしていく必要があると考えております。

ホームページリニューアル報告 西山広報委員長

有料・多チャンネル放送の成長に向けた課題として、加入方法や各チャンネルの放送サービス内容といった基本情報が、まだ一般消費者の皆さまに十分認知されていないことが挙げられます。また、衛星放送協会のホームページの閲覧状況を分析したところ、加入方法や視聴方法がわからず、その疑問を解決するためにアクセスしている方がたくさんいらっしゃいます。そうした足元の課題を解決するため、衛星放送協会のホームページでも視聴方法の疑問や、番組の魅力を従来以上にわかりやすく発信し、有料・多チャンネル放送の認知向上とマーケットの成長の一助とすべく、衛星放送協会のホームページリニューアルに取り組みます。

現在作業に取り掛かっており、9月中旬の公開を予定しております。視聴者の皆様の多様な視聴形態に対応するため、今後はスマホ版や次世代放送サービス情報の発信など継続的に皆様の期待に応えるよう取り組んで参ります。

多チャンネル放送研究所 活動報告 音所長

「多チャンネル放送研究所」は2008年に設立され、2014年10月より第4期を迎えました。

「多チャンネル放送研究所」は大きく分けると将来像予測、ユーザー分析、コンテンツ論の3つのワーキンググループからなり、事業予測調査、実態調査、視聴者調査を定期的に行って参りました。昨年末よりコンテンツワーキンググループを中心に多チャンネル放送のコンテンツの在り方として「動画配信」と「4K」に関するシンポジウムを実施いたしました。先日のケーブルコンベンションにおいても活動報告し、来週にも実態調査の報告書を発表いたします。

衛星テレビ広告協議会CAB-J 活動報告 滝山会長

2014年度のCS/BSペイテレビ広告売上は2013年度後半の消費税増税前の駆け込み需要の反動減や一部チャンネルが例年開催していた大型イベントのキャンセル等の影響で、残念ながら前年比95.8%の210億円という結果になりました。

CS/BSペイテレビを取り巻く環境は、マルチデバイス化、4K8K、次世代セットトップボックス等の新たな高付加価値放送サービスの普及により、ますます多様化が予想されています。

この様な環境下、CS/BSペイテレビの広告売上を成長させるためには、CS/BSペイテレビが持つセグメントされた視聴者属性や高所得者層に支持されているメディアというメリットをアドバタイザーに対して、これまで以上に積極的な訴求が重要だと考えています。

そして、我々CS/BSペイテレビ事業者は、放送単体の広告営業にとどまることなく、例えばモバイルメディア事業者とコラボして、テレビとモバイルを連携させたアウトプットをアドバタイザーにご提案するなど、新しい価値観を創造する斬新な企画力が求められていると考えております。そのため、今年度CAB-Jとして、会員各社の意識改革、CS/BSペイテレビ広告の啓蒙を絶えず行っていきたいと考えており、次の通りの「平成27年度活動方針」にもとづき積極的に活動して参ります。

1.機械式ペイテレビ接触率データのクオリティの向上及び業界共通指標化に向け、調査の枠組みも含めた再検討を行ないます。その上で、調査参加事業者の拡大を目指して、各種勉強会やセミナーの開催など啓蒙活動等を積極的に推進します。

2.CAB-J活動内容の業界内外に向けた情報発信を通じてCS/BSペイテレビ広告に対する認知向上を図ります。あわせて、ホームページの充実とアクセスの向上に向けた施策を実施します。

3.CS/BSペイテレビの広告価値の向上を目指し、アドバタイザー、広告会社および業界関連団体との連携・協力関係を強化します。

本方針のもと、本年度もCAB-Jは、アドバタイザー、広告会社の皆様にわかり易く、そして実効性の高い情報をご提供しながら、チャンネル認知度並びに顧客満足度の向上を目指して参ります。

CS/BSペイテレビ放送の広告価値の向上を目指して積極的に行動して参ります。CAB-Jに対しまして、引き続きのご支援、ご協力をよろしくお願い致します。

左より、園田専務理事、井川副会長、和崎会長、木田副会長、滝山業務執行理事(CAB-J会長)、音多チャンネル放送研究所所長

左より、園田専務理事、井川副会長、和崎会長、木田副会長、 滝山業務執行理事(CAB-J会長)、
音多チャンネル放送研究所所長

開催日時 平成27年6月15日(月)
会場 経団連会館(大手町)

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青少年健全育成活動 ~テレビ番組の制作現場を探検しよう!~

2015.04.22

倫理委員会では、衛星放送協会が目指す青少年健全育成活動の一環として、小学生を対象に「収録体験会」を4月18日(土)に開催致しました。

3回目となる今回は、本企画にご賛同いただいた正会員社(株)キッズステーションのご協力のもと、情報番組「キッズステーション情報バラエティ『みてミル!?』」への出演を通して、子どもたちに収録現場を体験してもらうこととし、一般からの公募で選ばれた5名の小学生が参加致しました。

当日は、衛星放送協会からの挨拶と体験会の趣旨説明、衛星多チャンネル放送についての説明に続いて、(株)キッズステーションから、キッズステーションについての説明がありました。

その後、今回の収録番組に関する注意事項について、制作スタッフとの楽しい会話を交えながら説明を受けました。

次に収録場所へ移動し、カメラや照明などの機材や各スタッフの役割など、「テレビ番組の制作現場」の仕組みを教わったところで、番組出演タレントの重盛さと美さんを迎え、いよいよ収録開始となりました。

番組内では、子どもたちそれぞれの悩みや将来の夢などについて、重盛さんと楽しい会話のやりとりが繰り広げられました。この日収録した番組は、キッズステーションでの放送とWebサイトにて公開いたします。

 

倫理委員会は、この貴重な体験を通じ、青少年に将来に向け大きな夢を持ってもらい、職業人となる自覚を高めてもらうことができればと考えております。

今後も定期的に青少年育成活動を行ってまいりますので、会員各社のご協力をお願い致します。

開催日時 平成27年4月18日(土) 13:30~15:30
場所 株式会社キッズステーション 本社(東京 原宿)
内容 キッズステーション情報バラエティ『みてミル!?』収録への参加
参加者 小学生5名(保護者同伴)

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第二回 ケーブル委員会次世代セミナー

2015.04.20

衛星放送協会 ケーブル委員会では、想像以上に放送のIP化を軸とした高度化の具体進展が目覚ましい中、会員各社がどのように高度化していくべきか検討する一助になればと、スピーカーを2名お招きし、第二回「ケーブル委員会次世代セミナー」を3月26日(木)に開催致しました。

第1部:
海外OTT勢の進出およびNHKや地上波キー局のNET再送信の動きに呼応しつつ「ローカル局やBS/CS局自身も主体的にIPデバイスへ放送を提供できるよう研究すべきでは?」という問題提起と、「次世代有料放送研究会」発足の経緯について。
江口靖二様

江口靖二様

まず、IPDCフォーラム次世代有料放送研究会発起人代表であり、デジタルサイネージコンソーシアム常務理事、合同会社江口靖二事務所代表の江口靖二様をお迎えし、海外OTT勢の進出およびNHKや地上波キー局のNET再送信の動きに呼応しつつ「ローカル局やBS/CS局自身も主体的にIPデバイスへ放送を提供できるよう研究すべきでは?」という問題提起と、「次世代有料放送研究会」発足の経緯について、各メーカーのスマートテレビやNetflixの画面等をご紹介頂きながら、次の流れでご説明頂きました。

テレビのネット配信の行方とBS/CSの新たな対応~テレビのメディア価値向上のためにどう対応するべきか
1. これからのテレビ
● 地上波の見逃し視聴について
● アメリカでのNetflix成功理由と、日本での展開予測。
● テレビのネットによる視聴拡大モデルパターン
2. 近未来予測:超近未来に必ず起きること
● 4K関連
● ネット配信関連
● 地上波のネット配信
● BSCSのネット配信と次世代事業
3. IPDCフォーラム: 次世代有料放送研究会発足の経緯と今後の展開
4. 質疑応答
● 地上波の見逃し視聴を実施することで、リアルタイム視聴への影響は?
⇒セグメントによって若干異なるが、現時点での地上波関連の調査データでは、むしろ視聴率は上がる。
海外のデータも同様の結果が見られる。
● 欧米のケーブル事業者や衛星放送会社のNetflix対策について。時代の変化についてどう対応しているか?
⇒衛星会社(dish)はSlingを買収し、OTTサービスを自ら開始。ケーブル業界全体として、
NCTAケーブルショーをintxに名前変えた(=Cableという文字が消えた)ことからも、
同じサービスを続けるだけでなく、変化していかねばならないという意思が感じられる。
● IPDCフォーラムについて。研究の範疇に留めるのか?事業化を考えているか?
⇒現時点では技術面、ビジネス面での研究をする会。
事業化する場合、法律、権利等クリアすべき問題あるので、
Next TVフォーラム等にもっていかざるを得ない。
IPDCフォーラムの枠組みの中では、事業化を具体的にやることはない。

第2部:
昨年末に策定された「第3世代STBのSPEC概要とそのインパクトについて」、および日本ケーブルラボが見通すCATV事業者の5年先10年先を予見する「業界羅針盤」最新版について。
松本修一様

松本修一様

一般社団法人日本ケーブルラボ 専務理事 松本修一様より、昨年末に策定された「第3世代STBのSPEC概要とそのインパクトについて」、および日本ケーブルラボが見通すCATV事業者の5年先10年先を予見する「業界羅針盤」最新版についてと題して、第3世代STB関連を中心にご講演頂きました。

1. ケーブル4Kと最新技術展望
ケーブル業界を取り巻く現状と課題
● 環境変化
● 技術課題
● 第3世代STBについて
2. ケーブル業界羅針盤: ケーブルロードマップ(2012-2030)
3. 質疑応答
● STBのビッグデータ活用方法について。番組制作とビッグデータの関係についてどうお考えか?
⇒番組制作については何とも言えないが、問題は、視聴情報の収集はできるが、活用されていないこと。
ケーブル局が番供と連携して、ビッグデータをどう活用し、番組制作に生かしていくかが重要。

開催日時 平成27年3月26日(木) 13:30~17:00
会場 明治記念館「孔雀の間」
参加社数 46社 110名

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第17回 倫理委員会・CAB-J共催セミナー

2015.03.30

井尻靖彦事務局長

井尻靖彦事務局長

今回で第17回となる倫理委員会・CAB-J共催セミナーが、3月2日(月)に衛星放送協会会議室にて開催されました。今回は、公益社団法人 日本広告審査機構(JARO)の井尻靖彦事務局長を講師にお迎えし、「平成26年度 JAROの審査概況と見解事例」をテーマに講演を実施していただきました。

JAROは、広告・表示の適正化を図る目的に1974年に広告業界の創意で設立された民間の自主規制機構で、広告主・新聞社・放送局・広告会社などの857社が会員となり、2014年10月に設立40周年を迎えました。セミナーでは、「JAROの広告業界における機能」「審査プロセス」「法規」そして、「審査結果」などの説明を実際問題となった事例の紹介を交えて行われました。

2014年度上半期におけるJAROでの総受付数は2,585件で、これは前年同期比85.3%。うち苦情が112件(同68.7%)、問い合わせが2,473件(86.2%)と、苦情および照会ともに減少しています。業種別でみると「通信」が昨年に引き続き1位、特に「情報サービス関連」(スマートフォンのゲームアプリ等)がほぼ倍増となっています。また、「医薬品・医薬部外品」や「風俗・ギャンブル」などに対する苦情・意見が増加しているとのことです。

媒体別でみると、苦情や意見の多い上位5媒体は、テレビ・インターネット・ラジオ・折込広告・新聞の順で、テレビへの苦情や意見が大幅増加しています。なお、JAROでは「オンラインご意見箱」を設けて、ネット上での受付や相談対応も行っていますが、ここでの受付数が増加傾向にあり、今後も増えるものとのことです。

現在、消費者庁が景品表示法の取締を強化しており、同庁がラジオ広告を媒体としてCMを流したアドバタイザーに対する処分のみならず、民間放送連盟に対しても初めて広告適正化への取組み要請を行いました。また、景品表示法が2014年11月に改正され、これから課徴金制度が導入されるようになるほか、都道府県等にも権限が委任されるようになり、指示や注意も行われるようになることから放送事業者としても、他人任せにするのではなく、今後さらに社内体制を強化し、考査等に注意を払う必要があると説明されました。

講師 公益社団法人日本広告審査機構 事務局長 井尻 靖彦氏
開催日 平成27年3月2日(月)14:00~15:00
会場 衛星放送協会会議室
参加社数 30社 56名

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第8回人材育成セミナー

2015.03.18

業界の若手人材育成を目指し、今回で第8回目となる「人材育成セミナー」が、総務委員会主催により、3月11日に明治記念館で開催されました。

衛星放送協会からは、制作、営業、編成、宣伝広報等の若手担当者19社54名が参加、今回は「多チャンネル放送市場を切り開く!市場調査と人材育成」と題して前半は当協会附属機関である多チャンネル放送研究所による発表、後半は人材育成に関連した対談、という2部構成となりました。

前半の多チャンネル放送研究所による発表は「多チャンネル放送の現状と取り巻く環境変化、その展望」とのテーマで多チャンネル放送研究所各ワーキンググループによる将来像、ユーザー分析、コンテンツに関する調査結果に引き続き同研究所所長で上智大学文学部教授の音好宏先生による纏めで多チャンネル放送を取り巻く環境変化に加えて直面する課題をミクロ・マクロ両面から解説、そして最後に展望と視野についても触れて頂きました。

笹島光晴氏

笹島光晴氏

 
今関将太氏

今関将太氏

 
岩本誠一郎氏

岩本誠一郎氏

一方、後半は朝日新聞人事部主査の藪塚謙一氏と音先生で「業界が求める人材像、人材育成に必要な資質とは」をテーマに対談して頂きました。対談は中途採用者を含む組織での社員教育、少人数の現場での人材教育、多分野・異業種で構成された組織のアイデンティティの定着法等々藪塚氏からご自身の経験も踏まえた示唆に富むアドバイスの数々を頂きました。

藪塚謙一氏

藪塚謙一氏

 
音好宏所長

音好宏所長

セミナー終了後の懇親会は参加者がそれぞれ他社、他部門等バラエティに富んだ人々と交流できるように予め分けられたグループ毎にセミナーについての意見交換を行い、更には講師の方々に対する質疑応答等で予定していたセミナー3時間・懇親会2時間はあっという間に過ぎました。ご出身地元週間紙の編集記者を経て朝日新聞に入社され、地方の総・支局や東京・名古屋といった本社での記者経験をお持ちの藪塚氏のお話は、新聞と放送という一見違った業界ながら人材育成の面では共通項も多く、参加者の今後に必ずや役立つと思われます。また、多チャンネル放送研究所も当協会正会員社の中堅・若手社員を中心に構成された研究所で、今回の発表を踏まえ同研究所の活動に親近感を持つと共に将来的に研究所の活動に直接参加することも選択肢の一つに入った参加者も出たようでした。

講師 朝日新聞  人事部主査  藪塚謙一氏
上智大学  文学部教授  音 好宏氏
多チャンネル放送研究所  笹島光晴氏  将来像予測WG
 今関将太氏  ユーザー分析WG
 岩本誠一郎氏  コンテンツ論WG
開催日 平成27年3月11日(水) 15:00~20:00
会場 明治記念館(元赤坂)
参加社数 19社 54名

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著作権委員会セミナー

2015.03.18

池村聡弁護士

池村聡弁護士

平成26年度の著作権委員会主催のセミナーでは、先に実施した著作権セミナーに関するアンケート回答社の凡そ9割の会員社がTwitter、FacebookといったSNSサービスやYouTube等の投稿サービスの活用をしている実態を受け、森・濱田松本法律事務所の池村聡弁護士をお迎えして、SNSサービスやYouTube等の投稿サービスに関して、写り込み、パロディ、引用、二次利用といった問題につき、著作権法の解説にとどまらず、実際に投稿されている動画や炎上の実例等も交えてご講演頂きました。各社の関心も高く、多数の方にご出席頂き会場がほぼ満席となりました。

また、アンケートで寄せられた質問事項についてもご回答頂き、インターネットサービスを自社で利用する場合の留意点やリスク、自社の著作物がこうしたサービスで利用された場合の解釈をご説明頂きました。 セミナー後のアンケートでは、「具体例が多く分かりやすかった」「グレーな部分があることも理解できた」「ユーザー視点のバランスの取れた対応が大事だと理解できた」といったご意見を多く頂いております。

また、今後セミナーで取り上げて欲しいテーマとしては「放送以外の音楽利用にあたっての処理」「番組のネット配信の処理」「街角で流れる音楽の入り込み(放送ではなく上映固定する場合)」「国内コンテンツと国外コンテンツの権利範囲の違い」等が挙げられましたので今後の参考にさせて頂きます。

テーマ 「SNS等のインターネットビジネスと著作権問題」
講師 池村 聡 氏 (森・濱田松本法律事務所弁護士)
開催日 平成27年3月10日(火)
会場 NHK青山荘(表参道)
参加社数 44社 103名

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多チャンネル放送研究所2014年度第2回シンポジウム

2015.03.18

2月13日「多チャンネル放送研究所2014年度第2回シンポジウム」を開催致しました。
「放送の高度化と多チャンネル放送の未来図について」の概要は次の通りです。

総務省 情報流通行政局 衛星・地域放送課企画官 水谷 準 様
水谷 準 様

水谷 準 様

【最近の総務省の4K・8K等への取組】
4K・8K推進のための新たなロードマップ(2014年9月公表)は現段階で順調に進捗が進んでいる。2016年のBS17chにおける4K・8Kの試験放送、2018年の実用放送、東京五輪も控える2020年に向け、官民一体となって取り組んでいる。

試験放送に向けた制度整備や手続きの検討をしており、近々パブコメも受け付ける予定でいる。ハードのあと、ソフトの公募、2016年春に認定ができるようにし、8月のリオ五輪の時期を目安として試験放送が開始されることを期待している。

海外展開に向けても、特に8Kは日本が最先端で取り組んでおり、これを世界で認めてもらえるようにする。その取組の事例として、ドバイやバンコクなどで官民合同セミナーを開始している。

須高ケーブルテレビ(株) 代表取締役社長 丸山 康照 様
※一般社団法人 日本ケーブルテレビ連盟 コンテンツ特別委員長
丸山 康照 様

丸山 康照 様

【4Kコンテンツの取り組みと海外展開】
日本ケーブルテレビ連盟では4Kチャンネルをオールケーブルとして検討しており、外部調達含め、1ch組成をしたい。また、海外展開も視野にいれている。

オールケーブルの取り組みとしては「けーぶるにっぽん」を2010年より開始した。全国から企画募集し年間12本制作してきた。地域発のドキュメンタリーとして海外にも展開しており、例えば、中国の衛星放送でダウンコンバートし2Kで放送した。また、中国でのリアルイベントとの連携も予定している。

2014年10月には事業者間のコンテンツ流通プラットフォームとして「AJC-CMS(全国コンテンツ流通システム)」を構築した。オペレーター330局、番組サプライヤー13社が利用しており、4Kプラットフォームとして活用していく。

また、コミュニティチャンネルのIP配信プラットフォームとして「じもテレ(Next AJC-CMS)を構築している。全国のコミchをWEB、スマホで配信しており約500番組を公開中である。

スカパーJSAT(株)
執行役員 有料多チャンネル事業部門 部門長補佐 兼 事業戦略室長 古屋 金哉 様
古屋 金哉 様

古屋 金哉 様

【スカパーの4K放送への取り組み】
スカパーの4K専門チャンネルが3月1日に開局となる。キーワードは「一度見ると常識になる。」

スカパー4K総合は、プレミアムサービス契約者は無料とする。編成内容は、Jリーグ生中継に音楽番組、その他、プロ野球の阪神戦を予定している。スカパー4K映画は、ペイパービュー方式により1本500円~700円で、映画館をイメージした編成内容を予定している。

上記2chと「Channel4K」をあわせた3チャンネルを124/8度のプレミアムサービスで提供する。プレミアムサービス光では4月頃開始予定、DTH、FTTH両方で対応する。

画質の高度化は、3Dの時とは違い、進展していくだろう。そこに2Kのchとセットで4Kも売り込む。110度のチューナーはTVに内蔵されており、今後、4Kプレミアムサービス対応チューナー内蔵のTVを推進していく。4Kは今までにない画質で、自然の色、立体化し、新しい映像表現ができる。2Kと共に、4K、8Kを伸ばしていく。

(株)アニマックスブロードキャスト・ジャパン 代表取締役社長 滝山 雅夫 様
滝山 雅夫 様

滝山 雅夫 様

【アニマックスのオンデマンドサービスへの取り組み】
自分が見たいときに見たい場所で番組を見たいという視聴者の要望を叶えることにより、ブランド強化を図る試みとしてSVODサービスを展開している。デバイスフリーで移動中などの視聴にも対応していることから、効率的に時間を活用したい10代~30代の満足度向上に繋がればと考えている。

また、世帯では加入していない家庭の10代や20代前半の方々に、まずは気軽に試してもらえる様にコンビニで購入できるプリペイドカードによるSVODサービスも展開している。

移動中に見たい、放送をそのまま持ち出したい、という要望に対応するため、V-High放送に参入する。放送サービスであるため通信量(パケット代)を気にしないで良いことから、10代にも存分に使っていただければと考えている。

以上は「On Demand」の取り組みであるが、まだまだ「On Air(TVでの放送)」がサービスの中心であると考えている。さらに多面的なサービス展開が重要であると感じており、3つ目の「On」である「On The Ground(ライブイベント、実店舗など)」の展開も進めている。しかし、いずれのサービスにおいても、最も重要なことはコンテンツの中身、何を提供するかであると考えている。他のメディアでは見ることのできないオリジナルコンテンツの充実に、今後とも力を入れていきたい。

<<シンポジウム>>

〈パネリスト〉  滝山雅夫様、古屋金哉様、丸山康照様、水谷準様(氏名50音順)
〈モデレーター〉 音好宏所長

1. 4Kについて
4Kに関しては環境が整備されつつあり、3Dのようなことはないと思う。制作体制を連携しつつ、2Kとの差別化を行っていくことで、市場が活性化していけば、海外への展開にも繋がるのではないか。日本が世界に先んじれば、海外にも販路が広がり、またノウハウの提供などにも広がる。

2. 海外展開について
地域コンテンツでも世界で通用するものはある。プロモーションとともに地方を売り込むことは可能。番組単体ではなく、プロモーションもセットにして売り込むことが重要である。

3. ケーブルテレビについて
インフラ産業だと思われておりコンテンツ産業だと認識されていない。ケーブルレスの配信プラットフォームは、そのブレイクスルーとして、認知やファン拡大に貢献するツールとして期待している。

4. VODについて
当初想定したほど利用率が伸びていないVODではあるが、高利用なものもある。VOD利用層はもともとテレビを見ていない層なので活用は市場の拡大に繋がる。放送と連携することで、効果的な拡大が可能ではないか。

5. 放送の高度化と、市場とのかかわりについて
家の中でテレビを見るという数は、今後伸び悩んでいくだろう。その際に、外でも好きなときに見られる、ということは市場の拡大に繋がるのではないか。今のティーンエージャーは、ワンコインを前後とした金額が中心になるだろう。この層は既存のターゲットとは違うので、拡大に繋がると考えている。一方でテレビは主要な存在ではあり続ける。そのテレビ機器が大画面化され、4K化される。高度化は進化の王道であり必然である。放送側でその高度化に対応しておくことが、加入のきっかけ作りとなる。独自性のある、勝てるコンテンツを重視しつつ、チャンネルの狙っているオーディエンスとコンテンツのマッチングを図っていくことが重要となるだろう。

音好宏所長

音好宏所長

 
全体風景

全体風景

開催日 平成27年2月13日(金)
会場 明治記念館
参加社数 65社 147名

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ケーブル委員会次世代セミナー

2015.03.11

会場風景

衛星放送協会 ケーブル委員会では来たるべき「放送サービスの高度化」時代に向けて、会員各社がビジネスを拡大しながら次世代サービスを推進してく上で、理解を深め、共通認識を持つためにパートナーとなりうる関連各社よりスピーカーをお招きして、2月24日「ケーブル委員会次世代セミナー」を開催致しました。

 

第1部: サプライヤーの販路拡大可能性を秘めた新サービスの最新動向について
和田えり子様

和田えり子様

まず株式会社アクトビラ メディア営業部長 和田えり子様をお迎えし、「ケーブルアクトビラでの専門チャンネルの放送連動型VODについて」と題して、ケーブルアクトビラ経由で加入者の契約状況に応じて出し分け可能な放送連動型VODサービスについて次の流れでご説明頂きました。
1. アクトビラについて
2. ケーブルアクトビラについて
3. 専門チャンネルの放送連動型VOD
● 湘南ケーブルネットワーク事例
● アニマックスPLUS事例

榊俊人様

榊俊人様

続いてTVバンク株式会社 取締役 榊俊人様にご登壇頂き、「BBTV NEXTマルチデバイス向けサービスについて」と題して、デモを交えながら次の観点からオープンインターネット網を経由したキャリアフリーのマルチデバイス向け新TVサービスについてご紹介頂きました。
1. BBTVサービスの変遷
2. サービスコンセプトと内容
3. 市場調査概要
4. マーケティングプラン

その後、KDDI株式会社 メディア・CATV推進本部 商品開発部 ビジネス企画グループ グループリーダー 森永信太郎様、同課長補佐 山名一秀様にお越し頂き、「【Smart TV Boxサービス】新規サービス及び利用動向について」と題して、次のポイントについてデモ機を使いながらご案内頂きました。
1. TVをPCライクに使えるサービス
2. TVで放送をさらに楽しめるサービス
3. テレWeb~コスト負担なく番組情報をタイムリーにSTBのUIから発信できるツールのご提案

森永信太郎様

森永信太郎様

 
山名一秀様

山名一秀様

 

第2部: IPを活用したケーブル向け次世代放送系プラットフォームの進捗状況について
橋本幸典様

橋本幸典様


大槻健一郎様

大槻健一郎様

最後に日本デジタル配信株式会社 取締役専務執行役員 橋本幸典様、同 新規事業企画推進部 部長 大槻健一郎様より「IdPクラウドサービス及び、IPリニア実験について」と題して、IP-STB、タブレットを使ったデモを行いながらご講演を頂きました。
1. JDSのケーブルプラットフォームへの取り組み
● 放送サービスの高度化
● 業界共通プラットフォーム
● JDSケーブルプラットフォーム
2. IdPクラウドサービスについて
● milplus向けIdPサービス
● MVNO向けIdPサービス
● 公的個人認証(JPKI)
3. IP映像伝送サービスの実験について
● 試験概要
● 次世代放送 事業化へのステップ

 

 

開催日時 平成27年2月18日(水) 13:30~17:40
会場 明治記念館「曙の間」
参加社数 57社 142名

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災害対策委員会セミナー

2015.02.20

災害対策委員会主催により、「過去に学び現代を点検し巨大地震に備える」をテーマとしたセミナーが、2月10日(火)、日本の耐震分野の第一人者であり、国に“早期の耐震化”の重要性を訴え、時の小泉内閣の防災戦略をも動かした地震工学のスペシャリストである名古屋大学減災連携研究センター長 福和伸夫教授をお招きして開催されました。

福和 伸夫 教授

講演では、日本の地震等の天災の歴史、その当時の歴史的な出来事の流れを重ね合わせて振り返り、天災に対する備えについてユーモアを交えつつもリアルなまでに具体的事例を掲げ解説頂きました。特に東京、大阪等の大都市の脆弱性については、現状の危機認識では不十分であると考えさせられました。

都市の現状の話では、道路やアンテナなどのインフラ、オフィス・商業ビル、住居といった建物の立地や建築構造とその危険度やリスク回避等について、分かりやすい実演や映像を通して解説して頂きました。

また、歴史が繰り返されるとの件では、江戸時代等の過去の地震や火山噴火の連続性が、阪神・淡路大震災や東日本大震災、あるいは御嶽山噴火といった近年の事象と、時系列でよく似た状況にある事を解説頂き、過去から学ぶべき自助、公助、共助の重要性を再認識いたしました。

最後に、現代の都市に住む者としての備え・心備えについてお話し頂き、参加者全員で、一人当たり2Lの水を10本備蓄する事を宣言して閉幕となりました。

テーマ 過去に学び現代を点検し巨大地震に備える
講師 福和 伸夫 教授(名古屋大学減災連携研究センター長)
開催日 平成27年2月10日(火)
会場 衛星放送協会 会議室
参加社数 21社 57名

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2015年年頭記者会見

2015.01.23

1月21日、衛星放送協会の新年賀詞交歓会に先駆け、元赤坂の明治記念館にて恒例の年頭記者会見が開催されました。

年頭挨拶 和崎会長
和崎会長

日本はこれから2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、放送界だけではなく、社会全体のインフラが大きく前進しようとしています。放送の歴史を振り返ってみますと、1964年に日本で開催された東京オリンピックでは、初めて衛星生中継が実現し、大陸を越えた同時視聴が可能になったほか、開会式をはじめ柔道やバレーボールなど16種目でカラー放送され、スローモーションVTRや、マラソン初の生中継など、当時の先進的な放送技術が世界に示され、日本の放送が発展するきっかけになりました。

それから50年余りが経ち、テレビ放送は「4K」を使った試験放送が昨年6月2日「チャンネル4K」によって開始されました。そして今年3月1日からは、124/128度CSによって実用放送へと移ります。来年にはBSによる4K試験放送も予定され、今年は4Kのつぼみを2020年に花を咲かせるために、どう生かしていくかが問われています。

これまで衛星放送協会では、「次世代放送推進フォーラム」、そして「4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合」に加って参りました。そして、新たに昨年11月14日、総務省で立ち上った「2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会」に、衛星放送協会も参加しました。

日本のICT戦略の推進を考えるとき、2020年の東京オリンピック・パラリンピックで、最先端技術を生かした放送サービスを世界に向けて示していくことは勿論ですが、2020年はゴールではなく、通過点です。その先を見据えた長期的な視点で推進していくことが重要だと考えています。衛星放送協会の役割は、まず会員各社が置かれている足元の課題を共有し、その解決を図ることができるよう、懇談会とパイプになっていくことだと考えております。

さて、これまで衛星放送協会では、有料多チャンネル放送の契約数を1,100万で発表してきましたが、この中にはWOWOWの契約数を含めておりませんでした。それは、元々、BSとCSを分けてカウントしてきた発生時からの歴史によるものですが、有識者の意見もお聞きしながら協会で検討した結果、本日からWOWOWの契約数を含めたものを、有料・多チャンネル放送の契約数とすることに致しました。これにより、昨年11月末現在の総契約者数は1,342万になります。今年度の契約数が減少している理由は、昨年5月に124/128度CS放送のMPEG方式が終了したことに伴うもので、その影響を他のプラットフォームで補うことができませんでした。協会として、この足踏み状態を受け止め、もう一段ステップアップするよう取り組んで参ります。各社の専門性を持った番組や編成、加入方法は、まだ十分に認知されていない実態があり、今後は、局とプラットフォームがしっかり連携を図り、もっと広く国民に知っていただく活動の強化が一層重要になるものと考えております。

そして、有料多チャンネル放送の認知度向上を目的のひとつにスタートさせたのが「オリジナル番組アワード」です。回を重ねるごとに、有料多チャンネル放送の周知は全国に広がっていると考えています。

ここで、2つの付属機関について言及します。「多チャンネル放送研究所」は、中長期的な視点で衛星放送の将来像を予測し、価値を高めるために調査、分析を実施しています。そのデータは会員各社にもフィードバックされています。会員各社が今後、放送の高度化とどのように向きあっていくかは喫緊の課題でもあり、「多チャンネル放送研究所」の活動はますます重要になっていくものと考えております。

もうひとつの機関、「衛星テレビ広告協議会 (CAB-J)」は、機械式接触率調査を効果的に活用した効果測定と、主要都市でセミナーを開催して広告主のニーズをしっかり捉え、出稿して頂きやすい環境を整えています。「多チャンネル放送研究所」と「CAB-J」は、当協会が施策を推進するうえで重要な機関と位置づけています。

現在、110度CS放送では、帯域の問題で、SD標準画質で放送する局が54番組中、まだ30番組以上あります。将来的に各チャンネルが高画質化を図ろうとした時に、円滑な移行ができるようにするだけでなく、日本の有料多チャンネル放送サービスを次のステージに上げるためにも、今年はぜひ前進させたいと考えております。

有料多チャンネル放送が2020年の先々においても、国民の豊かな暮らしに無くてはならない存在となるために、衛星放送協会としても、関係業界とはもちろんのこと、官民一体となって連携を図り取り組んで参ります。本年も皆さまのご理解とご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

今年のオリジナル番組アワードに向けて 吉岡 忍審査委員長
吉岡 忍審査委員長

オリジナル番組アワードは今年5回目を迎えます。2020年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けて、技術を駆使してどのような番組を作っていくのかはテレビ・放送業界の大きな課題だと考えております。

東日本大震災があった2011年にオリジナル番組アワードはスタートしました。これから2020年に向かって、視聴者の生活実感はどのように変化していくのか分からない中で、オリジナル番組に取組み続けることは、制作者の自信に繋がっていくものと思います。オリジナル番組アワードをどのように育てていくのかは、審査員の間でも議論をしております。

今年のオリジナル番組アワードについては従来と同じ7部門で行うことを継続しながら、もっと制作者を励ますような賞にしていきたいと考えており、審査や発表をこれまでと違う様式で行うことも検討しております。今年のオリジナル番組アワードについてもぜひ期待していただきたいと思います。

インターネット上の著作権侵害対策の報告 井川副会長
井川副会長

衛星放送協会では2015年1月15日から3月14日までの2か月間、スカパーJSAT株式会社様、一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟様の協力を受け、会員社24社26チャンネルが参加してインターネット上の著作権侵害対策のトライアルを実施しております。

昨今の通信回線の高度化、高速化に伴い、高画質で動画配信が可能となった一方で、本来のコンテンツとほぼ同等画質の動画がインターネット上に違法にアップロードされる数が爆発的に増えております。

2013年の夏に衛星放送協会正会員社に対して調査を行ったところ、1/3の会員社が恒常的に違法アップロードの被害にあっており、何らかの被害にあっていると回答した会員社は9割近くに及んでおりました。このような現状は有料放送事業者の利益を著しく侵害している事実は否めません。しかしながら各社で違法アップロードを取り締まり、削除要請を行っていくことには限界があり、業界全体としては十分な対策に至っていないのが現状です。

そこで衛星放送協会が著作権委員会を中心に、インターネット上の著作権侵害に対して有効な対策を検討する中で、まずは2社のサービスを利用し、トライアルを実施することにいたしました。

トライアルはアルビクス株式会社、イー・ガー・ディアン株式会社のシステムを利用しインターネット上で監視をすると同時に、インターネット上の違法アップロードについて削除要請をしていくというものであります。トライアルで得た結果につきましては会員社との間で情報共有をし、今後の対策を業界内で検討してまいります。

多チャンネル放送研究所 活動報告 音所長
音所長

「多チャンネル放送研究所」は2008年に設立され、2年を1期として昨年10月で4期目を迎えました。

現在「多チャンネル放送研究所」は大きく分けると将来像予測、ユーザー分析、コンテンツ論の3つのワーキンググループからなり、事業予測調査、実態調査、視聴者調査を継続的に行い、データを多く蓄積してきました。これらのデータは会員社の経営に活用していただきたいと考えると同時に今後も継続的に分析を進めてまいります。

また昨年9月にはコンテンツワーキンググループを中心に有料多チャンネル放送におけるコンテンツ論に関するシンポジウムを実施し、多くの方から高い評価をいただきました。継続して今年2月には4K/8Kが多チャンネル放送にどのような影響があるのか、どのような追い風にできるかを議論しながら準備を進めております。

「多チャンネル放送研究所」では今後もデータの蓄積を継続しながら、大きく変化するメディア状況に対応した形で新たな方向性、方策を出していくことを目指していきたいと考えております。

衛星テレビ広告協議会CAB-J 活動報告 滝山会長
滝山会長

2014年上半期でのCS/BSペイテレビ広告売上は110億円と前年同期の107億円を上回ることができました。これもメディアの皆さま、広告会社のみなさまのお力添えの結果であります。しかし、下半期につきましては厳しい状況となっており、2014年通期では昨年度達成した219億円に届かず、昨年比96%の210億円前後での着地と予測しております。

昨年10月から11月にかけましては一昨年に引き続き東京、大阪、福岡でセミナーを開催いたしました。チャンネル各社の専門性を活かしたイベント企画や番組連動の販促活動を発表し、参加いただいた方からも好評でした。本年も興味を持っていただける内容を検討し、セミナーを開催したいと考えております。

また、本年4月より地上波系を中心とした無料BSテレビにおいて機械式視聴率調査がスタートします。CAB-Jとしましても機械式ペイテレビ接触率調査のクオリティ向上に努め、様々な角度から分析し、広告主、広告会社に対しより実効性の高い情報を継続的に提供していきたいと考えております。

本年もCS/BSペイテレビについて価値の向上を目指して活動してまいりますので、メディアの方々のご支援、ご協力をよろしくお願い致します。

左から、園田専務理事、井川副会長、加藤副会長、和崎会長、木田副会長、滝山CAB-J会長、音多チャンネル放送研究所所長

左から、園田専務理事、井川副会長、加藤副会長、和崎会長、木田副会長、 滝山CAB-J会長、
音多チャンネル放送研究所所長

開催日時 平成27年1月21日(水) 11時~12時
会場 明治記念館 千歳の間

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