衛星放送協会

衛星放送協会は、協会会員社が提供する有料・多チャンネル放送の啓蒙、普及発展を推進する団体です。

活動報告

2022年 総務省講演会『衛星放送に関する外資規制の見直しについて』

2022.07.11

岡井企画官

岡井企画官

6月13日(月)に、総務省情報流通行政局放送政策課岡井企画官を講師にお迎えし、『衛星放送に関する外資規制の見直しについて』をテーマに講演を実施頂きました。(オンライン配信含むハイブリッド形式)

冒頭、今回の外資規制の見直しの背景について、昨年3月以降、複数の外資規制の違反事例が明らかになり、衛星の認定基幹放送事業者に関するものもあった。総務省にも現状把握、審査徹底の観点から様々な意見が寄せられ、結果、全放送事業者に関わる大きな見直しを行うこととなった、また、放送事業は社会的期待の大きい事業でもあり、事業に注力頂くためにも外資規制を是非遵守頂きたい、とのコメントがありました。

講演内容は、1.現行の振り返り、2.見直しについて、3.今後の見通し、の3つの大項目で、概要は以下の通り。

1.放送分野における現行の外資規制(振り返り)について

(1)議決権規制では外国人や外国法人等による5分の1以上の議決権保有を制限されること、
(2)役員規制では外国人の特定役員への就任を禁止していること等を中心に、
(3)また、上場している基幹放送事業者、基幹放送局提供事業者及び認定放送持株会社について、外国人等の株式保有割合が一定以上となった場合には、株主名簿への記載・記録を拒否できる制度(名義書換拒否制度)等のご説明を頂きました。
特に上記「特定役員」の定義はかなり複雑でもあるので、申請時等に前広にご相談頂きたいとのコメントがありました。

2.外資規制の見直しについて

外資規制の不適合事案を受け、外資規制の実効性を確保するなどの目的で、2021年6月から総務省の有識者検討会において外資規制の在り方が議論され、今年1月に取り纏めが公表された、とのご説明がありました。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu07_02000225.html
見直しの内容としては大きく以下3点が挙げられます。
(1)チェックの強化=審査の厳正化、適合性チェックの法制度化、
(2)不適合時の対応=手続きの明確化
(3)審査体制=審査体制の強化

3.今後の見通しについて

今年6月10日に電波法及び放送法の一部を改正する法律が公布され、1年を超えない期間内に(来年6月9日までに、早ければ年内目途を念頭に)施行される予定であり、今後、必要な省令などに関するパブリックコメントを募集し、申請書の様式、細部のルール等の詳細を決めていく予定である旨の説明がありました。

最後に岡井企画官から、締めくくりとして以下のコメントがありました。
「直接実務を担っている企業の方々におかれては、現行制度の様式の注釈等をご覧頂くとともに、不明点・疑問点あれば総務省の担当部署まで問い合わせ下さい。また、経営を担っている方々におかれては、この点を実務を担っている方々にお伝え下さい。
また、皆様の事業の正当性を確保するためにも、手続き・基準の徹底が不測の事態から救うことになるということで、セーフガードを確保しておくという観点から、外資規制の遵守の徹底を是非お願い致します。」

開催日時 2022年6月13日(月)16:15~17:05
会場 経団連会館 国際会議場 及び オンライン開催
参加社数 会場:12名、オンライン:38アカウント(凡そ24社)
講師 岡井 隼人 氏(総務省 情報流通行政局 放送政策課 企画官)

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衛星放送協会2021年度著作権セミナー
改正著作権法『放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化』に係る
条文解説およびガイドライン解説

2022.03.31

2021年度の著作権セミナーは、文化庁・文化審議会著作権分化会の「放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化に関するワーキングチーム」に委員として参加された 弁護士 池村 聡 氏を講師にお迎えし、令和3年改正著作権法「放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化」(2022年1月1日施行)に係る条文の解説および「放送同時配信等の許諾の推定規定の解釈・運用に関するガイドライン」につきまして解説いただきました。

≪解説いただいた主な条文・ガイドライン≫

  • 1)対象となる同時配信等 -「放送同時配信等」【第2条1項9号の7】
  • 2)放送同時配信等の主体 -「放送同時配信等事業者」【第2条1項9号の8】
  • 3)許諾推定規定の創設 -【第63条5項】【ガイドライン】
  • 4)レコード・レコード実演の円滑化 -【第94条3項】【第96条3項】
  • 5)映像実演の利用円滑化 -【第93条3項】【第94条】
  • 6)協議不調の裁定制度の拡充 -【第68条】
  • 7)映画の著作物の権利帰属 -【第29条2項・3項】
  • 8)施行状況のフォローアップ -【附則8条13項】

前段にて、放送番組を同時配信する場合の「問題の所在」、改正前の「権利処理上の課題」について解説され、その後、各項目に係る条文につきまして、関係する文化庁告示も示されながら要点をご説明頂きました。
なかでも放送事業者の関心の高い「権利者が放送番組での著作物等の利用を認める契約を行う際、権利者が別段の意思表示をしていなければ、放送に加え放送同時配信等の利用も許諾したと推定する」規定『許諾推定規定の創設』につきましては、ボリュームを割いて条文及びガイドラインについて解説いただきました。許諾推定に係る条件等については放送事業者側の視点に立った留意点、権利者側の視点に立った留意点についてお示し頂いたことで、より理解を深めることが出来たのではないでしょうか。

政府は改正法施行後3年を目途として、放送同時配信等の実施状況、著作隣接権者への報酬や補償金の支払い状況など施行状況を勘案し、その結果に基づいて必要な措置を講じていくと規定(附則8条13項)しております。
著作権委員会としましても、今後の状況や動向に注目し把握に努めて参ります。

開催日時 2022年3月18日(金)14:00~15:30
会場 衛星放送協会よりオンライン開催
参加者数 110アカウント(凡そ45社)
講師 弁護士 池村 聡 氏(三浦法律事務所
参考 「令和3年通常国会 著作権法改正について」
文化庁HP https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/r03_hokaisei/

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第29回倫理委員会・CAB-J共催セミナー

2022.03.24

山本一広氏

山本一広氏

第29回となる倫理委員会・CAB-J共催セミナーが、3月1日(火)にオンラインにて開催されました。公益社団法人日本広告審査機構(JARO)の山本一広専務理事を講師にお迎えし、「広告・表示のフェアプレイ-適正な広告・表示を実現するために-」をテーマに講演を実施していただきました。

2022年度上半期におけるJAROでの総受付件数は7,969件で、これは前年同期比91.5%でした。うち苦情が5,594件(同91.0%)、照会が1,317件(同106.1%)となりました。コロナ禍等の情勢の変化により昨年比では総受付件数は減ったもの中期的には増加傾向、広告・表示の事前相談である照会も増加傾向とのことでした。また、苦情数は減少したもののテレビ・インターネット2媒体の占有率高止まりが顕著な結果でした。広告主の業種別でみると20年に1位だった健康食品に対する苦情が激減し、化粧品や医薬部外品が伸びました。健康食品を扱っていた事業者が化粧品等に事業をシフトし、不適切な表示を行っている可能性があるとのことでした。

総受付件数7,969件のうちJAROの審査対象となり見解が出された件数は16件、最も重い処分の厳重警告も前年同期5件から7件に増加するなど悪質な広告への見解が増加しました。対象媒体ではインターネット広告が10件と依然1位ではあるものの前年同期1件だったテレビが4件に増加しテレビ業界の広告表示適正化に対する理解度が問われる結果となりました。 審査広告事例では、恣意的なアンケートによる人気ランキング表示の不備、維持費0円など誤解を生む表示、殺虫剤の承認を受けた効能効果を逸脱した部屋全体への駆除効果の表現、WHOの行った用途に関する調査を商品の安全性示すものとした不適切な表示などが紹介されました。

不当表示広告を放置することは結果として業界全体の信用を下げ、健全な広告活動を阻害する、適正な広告表示こそが広告業界の健全な成長に寄与するという締めくくりでした。

開催日時 令和4年3月1日(火)14:00~15:00
形式 オンライン開催
参加社数 25社 44名
講師 公益社団法人日本広告審査機構 専務理事 山本一広氏

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