衛星放送協会は、協会会員社が提供する有料・多チャンネル放送の啓蒙、普及発展を推進する団体です。

オリジナル番組アワード

オリジナル番組賞 企画賞

最優秀賞

カウンターのふたり

TwellV(ワールド・ハイビジョン・チャンネル株式会社)

舞台はカウンターのみ。出演者はふたり。しかし映像にはとことんこだわる。人と人が関わり合い変化する関係性や「人としっかり向き合う事」の重要性をより鮮明に描き出す事をテーマに制作しました。

作品紹介

毎回異なる2人のキャストが登場し、様々なカウンターを舞台にしたショートストーリー「カウンターのふたり」。限定された空間の中で展開する会話と人間模様は、まるで小さな劇場のよう。1:1で語り合う2人の関係はどう変化していくのか?ラストに待ち受ける結末とは?各話毎に異なるシチュエーションと2人の関係性で描かれる1 話完結型ドラマ。 落ち着いたバーカウンターに隣り合って座るサラリーマンの高良君人(竹財輝之助)と大学教授の榊利久(志賀廣太郎)。 二人は言葉少なく、誕生日を祝ってグラスを合わせる。まるで本当の親子のようにも見える二人の関係が、やがて静かに明かされていく。先が長くないと知りながら娘と籍を入れてくれた君人に感謝の念を新たにしながら榊は、君人の妻であった亡くなった娘のために、好きだったカクテルをオーダーする。言葉にならない想いがこみ上げる二人、やがてそれぞれの気持ちにけりをつけようと…。

【講評】:片山 一弘 審査員
カウンターに2人の男。若者は年配の男を「お父さん」と呼ぶが、血縁関係はなさそう。実は……。数分のうちに2人の関係が見えてくると同時に、大方の結末も予想がつく。それでもしんみりとさせられるのは、「お父さん」と呼ばれる男を演じる志賀廣太郎の台詞の力に負うところが大きい。画面の暗さも志賀の声を引き立たせる。
舞台は1か所、主な出演者は2人で毎回30分という本シリーズ。撮影も短期間のようだが、そんな制約の厳しさは、作り手や出演者にとって腕の見せ所でもある。
審査対象の回については、委員から「バーテンを効果的に使うべき」等々の指摘もあったが、もっと良くなる余地があるということ。地上波のような潤沢な予算がなくともドラマシリーズに取り組めることを示したこの企画が、衛星放送界への刺激となることを期待する。

最優秀賞

機動戦士ガンダムUC
FILM&LIVE2012 hand in hand

アニマックス(株式会社アニマックスブロードキャスト・ジャパン)

2012/5/13Bunkamuraオーチャードホールにて開催された機動戦士ガンダムUCイベントを完全収録。機動戦士ガンダムUC episode1~5放送時にガンダムファン垂涎のオリジナル番組として編成。また同タイトルepisode6 Blu-rayの特典映像としても収録。

作品紹介

2012年5月、シリーズ最新作「機動戦士ガンダムUC episode5 黒いユニコーン」世界最速上映に先駆けて開催された、音楽・映像・ドラマのハイブリッド・ライブイベントを完全収録。小説家・福井晴敏による構成を豪華な役者陣が朗読。また作曲家・澤野弘之の音楽をオーケストラが生演奏する。登場人物であるバナージ、ミネバ、リディ、フロンタル、それぞれが抱える思いを劇中音楽の生演奏と朗読、そしてガンダムUCの映像とともに鮮明に描きだします。
ファーストガンダムファンをも取り込む壮大な企画・構成となっており、この番組はキャスト陣の熱と登場人物の思いがこれまでにない形で伝わってくる内容となっています。
尚、hand in hand とは福井晴敏氏が震災から1年が過ぎ、何かよい言葉がないかとつけたタイトル。
「hand in hand」=「手に手をとって」

【講評】:石井 彰 審査員
「機動戦士ガンダムUC episode5黒いユニコーン」の上映に先駆けて開催された、アニメ、音楽、朗読による、立体的かつガンダムへの深い愛情を感じる画期的なイベントでした。なんといっても作家、福井晴敏による構成が素晴らしい。昨年参加された同種のイベントからさらにスケールアップされ、朗読者が四人に増えたことによって、ガンダムが創り出した世界を、さらに重層的に伝えることに成功している。この成功は、企画・運営・出演者らすべての人たちのガンダムへの愛と尊敬の賜物といってもいいだろう。アニメ部門への参加だったために、同部門では惜しくも最優秀には選ばれなかったが、単なるアニメ関連イベントの枠を大きく越えて、このイベント自体の企画の素晴らしさと内容の深さに企画賞を贈り、その実績を讚えたい。

最優秀賞

ドラマWスペシャル
尋ね人

WOWOWプライム(株式会社WOWOW)

命の期限を知った時、人は何を思うのか…。 VFXで甦る昭和と現代の時空を超越してセツナク壮大に描く悲恋物語。その人を忘れずに思い出し、語り続けてあげる事がその人の生きた証になる。本作は、そんな事も改めて考えさせる。 ドラマWに新境地を開く本作の出演者には、娘役に夏川結衣を起用。

作品紹介

昭和27年函館。美月(志田未来)は恋人の籐一郎(満島真之介)と並んで市電を待っていたが美月の乗り込んだ電車には籐一郎の姿はなかった。慌てて街中を捜し回る美月だったが、その時を境に籐一郎は行方知れずになってしまう。 それから50年。東京で会社を経営していた李恵(夏川結衣)は、恋人(斉藤陽一郎)に裏切られ、地元の函館に帰省し、余命わずかな母・美月(十朱幸代)と暮らし始める。ある日、母からかつての恋人、籐一郎を捜して欲しいと頼まれ、その切なる願いに当時の100通もの恋文を紐解き、捜索を開始する。 ところがバーで出会った古賀(安田顕)に「自分の意思で失踪したはずだ」と冷酷に言われてしまう。 李恵は幾度も挫けそうになるが、命を賭して懇願する母の熱情に最後の親孝行だと自らを奮い立たせる。そして籐一郎の足跡を知る人物たちが次第に現われ、時空を超えて籐一郎の実像が炙り出されて行く。だがそれは余りにもセツナク残酷な驚愕の真実だった。

【講評】:鴨下 信一 審査員
小説の脚色はドラマにとって大きな財産で、演劇でも映画でもテレビドラマでも、大恩を受けているといっていい。
近頃だいぶはきちがえらえているドラマのオリジナル偏重は、一方的論議で、現実的でない。脚色をやってみるとわかる。こんなにスタッフの技術が要求され、うまく行けば稔りの大きいものはない。
大きなヤマ場のシーンと同等の価値や感動が、セリフ二つ三つの小さなシーンにあることも、一カットの風景、一カットの小道具のアップもおろそかに出来ないことも、脚色という作業は教えてくれるし、なにより制作者側の思いこみの害を、視聴者からかけ離れた制作者のわがままを、脚色は見事に禁じる。原作というものを視聴者が読めば、すぐに視聴者無視の余分なつけ足しがわかってしまうからだ。
逆に、小説はドラマより制約が少ないから、ドラマが狭く、小さく、まとまってしまう害からも逃れることが出来る。「尋ね人」の洞爺丸事故のような大きな背景はなかなかオリジナル脚本では得られない。
脚本ドラマの面白味が「尋ね人」には存分にある。長時間単発ドラマはこうでなくてはなるまい。

受賞作品

【オリジナル番組賞】
  • ドラマ番組部門
  • ドキュメンタリー番組部門
  • 中継番組部門
  • バラエティー番組部門
  • 情報教養番組部門
  • アニメ番組部門
  • ミニ番組部門
  • 企画賞
【オリジナル編成企画賞】
  • 編成企画部門

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