衛星放送協会

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9th 衛星放送協会オリジナル番組アワード

番組部門 ミニ番組 最優秀賞

驚異の魚図鑑 衆鱗図

NHKBS8K (日本放送協会)
250年前の江戸時代中期、高松藩5代藩主・松平頼恭(よりたか)の命により作られた、「衆鱗図(しゅうりんず)」と呼ばれる図譜。鯛からクラゲまで、海の生き物723点を集めた日本最古の魚類図鑑だ。驚異的な技巧で活魚だけが持つ豊かな色彩が再現され、重ね塗りなどの画法により鱗の凹凸までが表現されている。いったい誰がどのように描いたのか?番組では衆鱗図を8Kの高精細映像で撮影。肉眼でも捉えることができない細部まで8Kで見つめ、讃岐の至宝の全貌に迫った。

作品紹介

高松藩主・松平頼恭(よりたか)は生物や自然に深い関心を寄せ、草木や鉱物、貝殻まで標本にして集めていた。特に海の生き物を愛した頼恭は魚なども標本にしたかったが当時の技術では難しかった。そこで家臣に命じて海の生き物700種以上を克明に描いた図鑑を作らせることにした。作画にはさまざまな超絶技巧が用いられ、鯛や鯵の鱗がもつ色彩のグラデーションを重ね塗りで精密に再現したり、クラゲの微細な触手を切り絵で立体的に表現するなど、1つ1つに工夫が凝らされている。こうした技巧を8K画像でアップで捉えることにより、番組では肉眼よりもさらにじっくりと、それぞれの画を堪能できるようになっている。
©松平公益会/香川県立ミュージアム
作品動画

【審査員講評】 
上智大学 文学部新聞学科教授 音 好宏

この『衆鱗図』は、8Kならではの作品である。
250年前、自然への関心が高かったとされる高松藩松平家の5代目藩主・高松頼恭が作らせた『衆鱗図』は、魚類など水生生物の博物図譜である。作品は、この『衆鱗図』に集められた驚くほど写実的に描かれた水生生物を紹介していく。
ここに集められた図譜は、全て肉筆で描かれたものだというが、幅1ミリ以下の線で規則正しくウロコを描くなど、これだけの描写技術が江戸時代にあったことに驚かされるが、それが8Kという現代の最高水準の超高精細映像だからこそ、その素晴らしさが再現される。まさに8Kならではの魅力を凝縮した圧巻のミニ番組であった。
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