衛星放送協会

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9th 衛星放送協会オリジナル番組アワード

編成企画部門 最優秀賞

家族になろうよ 犬と猫と私たちの未来 関連編成

NHK BSプレミアム
(日本放送協会)
放送日時 9/21(土)午後1:30~5:00(※受賞作品の再放送ではなく、同シリーズの新作放送となります。)
NHK BSプレミアムが総力を挙げて実施したキャンペーン「家族になろうよ」。テーマは、「犬や猫を救うことは、人を救うことでもある」。 テレビを通じた里親探しでひとつでも多くのペットの命を救うとともに、捨て犬や捨て猫の保護活動の最前線から見えてきた、「人と犬・猫との新たな関係」を提示。人と動物が互いに命を育み、寄り添える社会を目指すために何ができるか、社会に問いかけていく番組企画。

作品紹介

2月22日「猫の日」に合わせ、8本の猫関連番組を集中編成。メインとなる「家族になろうよ」の生放送では、スタジオや全国からの中継と番組連動HPで、保護犬・猫の里親マッチングを実施。あわせて、世界の犬・猫保護活動の最前線や、リアルタイムで届く視聴者の声を紹介し、スタジオのゲストとともに議論した。このほか、保護団体から猫を迎えた飼い主に密着した「ねこ育て」、人類と猫との1万年を紐解く「にゃんとオドロキ!ねこの歴史」、猫と暮らす日常の幸せを描いたドラマ「捨て猫に拾われた男」を放送。「目の前の命を救う」「動物と暮らす社会の将来像を考える」「魅力を味わう」など、多角的なアプローチで犬&猫に迫る企画とした。
NHK
作品動画

【審査員講評】

■読売新聞東京本社 編集局文化部 次長 村田 雅幸
作り手たちの強い意志を感じる番組だった。犬や猫を救うために何ができるのか、ともに考えてほしいーー。その熱が真っすぐに伝わり、何度か、涙をこらえられなくなった。そのような番組となったのは、犬猫の現状を「報じる」というスタンスではなかったからであろう。たとえば、殺処分数を伝えられるだけでは、どこか他人事になってしまうが、本番組は様々な工夫で、視聴者を画面の中へ引き込み、当事者とした。保護犬・猫の里親マッチングも行えば、猫のドラマも流す。英国の保護活動を追ったドキュメンタリー(これ自体、感動的だが)を見たスタジオの出演者らが、目を潤ませながら自分たちはどうあるべきかと語り合う。救える命は目の前にある、と教えられた。
■スカパーJSAT株式会社 プロモーション部 部長代行 千葉 厚子
お客様の心に響くようプロデュースするのは、AIではできない人間のセンスがなせる業。今回、最優秀賞となった家族になろうよは、1日を通した編成でそのセンスが感じられる企画だ。社会課題を顕在化させたテーマ設定の秀逸さだけでなく、そこへのアプローチが素晴らしい。生放送のバラエティやドラマも交えることで問題を深刻化させすぎず、身近なものとして伝えることで自分事化させた。編成の意志も行動力も感じられる企画であった。
■朝日新聞社 文化くらし報道部 記者 河村 能宏
動物のかわいさばかりを強調し、娯楽として消費する番組が散見される中、「人と動物が寄り添い生きる」社会について考える機会を、多様な視点と深い取材力で視聴者に提供した。生放送中に犬猫と里親をマッチングさせる企画も斬新だった。ネットで動画を楽しむ習慣の定着で、放送と通信の区別が消えつつある時代、公共性の高い企画を展開できることが、放送の優位性を維持する源泉になる。本編成はそれを見事に体現していた。
■株式会社ジュピターテレコム 放送事業部 マガジン編成グループ 編集長 尾前 勝 
「人間が動物を保護しているように見えるが、実は動物によって人間は生かされている」最優秀賞の「家族になろうよ」(NHK BSプレミアム)は、そんな制作者の“思い”が明確に伝わる企画でした。生放送、ドキュメンタリー、ドラマ、海外取材など多岐にわたる編成で視聴者を飽きさせないことはもちろん、丁寧にそして真摯にテーマに向き合われたことを評価しました。また、次点とはなりましたが「CancerX Summit 2019」(日テレプラス)も、まだ粗削り感はありますが、「TVの社会的意義」というベーシックな役割を改めて考えさせてくれる、強い意志を持った秀逸な編成企画でした。この番組の今後にも期待しています。
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