研究×スポーツをコンセプトにスポーツをする・みる・支える全ての方々に最先端かつ広範な情報を届ける番組。競技結果などの「するスポーツ」に対して「みるスポーツ」「支えるスポーツ」がクローズアップされない現在に一石を投じるため、準備したテーマはルポルタージュ、アーカイブ、ダイアログの3つ。
生活様式が変容していく今、スポーツはいかにあるべきか?この番組を通じてスポーツ界の将来を皆さんと共に考えて行く。
作品紹介
元フィギュアスケーターで現在は國學院大學の助教を務める町田樹氏がテーマに沿って多角的に分析する最先端のアカデミーコンテンツ。今回はスポーツ科学のトップランナーから学ぶダイアログ、音楽神経科学の第一人者である慶応大学 藤井准教授を迎える。4時間に及んだ対談から導き出された論点とは?そしてパフォーマンスとエビデンスを駆使し「世界最速ドラマー」をスポーツ科学で丸裸にします。スポーツに携わるすべての人々とスポーツ科学に興味を抱く若き人材達は、この番組を見て何を思うのか?脳をフル回転させながら展開される濃厚トークから自分なりの答えを発見してもらいたい。
作品動画
【審査員講評】
ノンフィクション作家 吉岡 忍
収録場所も設備も簡素、出演者も2人だけ。しかし、そこから運動と音楽と脳の知られざる関係へと話題は進んでいく。身体活動と文化活動(音楽)は別物だろうという思い込みは覆され、ヒトの脳の運動領野が音を聴いたときにも活発に動いていることが示される。シンプルなスタジオだからこそ、その不思議さが際立ってくる。音を楽しむ脳機能のなかに、ヒトがヒトである条件があるという発見は、人間とは何か、という哲学的問いを解く鍵にもなる。スポーツ専門局が〝ニューロミュージック〟を手がかりに脳科学の最先端へと踏み込み、斬新な人間観を提示すると同時に、あらたな番組分野を切り開いた功績を称えたい。